【広報コラム】「安福寺所蔵の夾紵棺(きょうちょかん)を展示しています!」(2026・1)

公開日 2025年12月26日

 特集展示「岩屋山式石室の世界」のコーナーで、柏原市玉手の安福寺が所蔵する市指定有形文化財の夾紵棺を2年ぶりに展示しています。岩屋山式石室とは、花崗岩(かこうがん)の切石を使って築いた美しい横穴式石室です。市内でも、平尾山古墳群安堂第6支群3号墳が岩屋山式石室ですが、聖徳太子墓とされる太子町の叡福寺北古墳も岩屋山式石室と考えられています。
 この聖徳太子の棺ではないかと考えられているのが、安福寺所蔵の夾紵棺です。夾紵棺とは、布と漆を塗り重ねて作られた棺で、飛鳥時代の天皇など限られた人物の棺に使用されるものです。普通は麻布を使用するのですが、安福寺の夾紵棺は絹布を使用しており、これまで発見されている夾紵棺の中でも最高級の棺です。放射性炭素による科学的な年代測定によると7世紀初め頃の可能性が高いとされ、聖徳太子の没年(622年)に該当します。そして、その大きさや製作技術などから、聖徳太子の棺の可能性が高いと考えられているのです。
 残念ながら、現在のところ聖徳太子の棺と断定することはできませんが、その可能性が高いとされる実物を、ぜひこの機会にご覧ください。24枚も重ねられた絹布の1枚ずつを確認することができます。その技術の高さに、あなたもきっと驚くことでしょう。

安福寺の夾紵棺 ▲安福寺の夾紵棺〔3月22日(日)まで展示〕

(2026年1月号掲載) 

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