【広報コラム】「玉手山の失われた古墳」(2026・8)

公開日 2026年7月24日

 近鉄河内国分駅西側、玉手山丘陵と呼ばれる丘陵には、玉手山古墳群という今から約1700年前、古墳時代前期に築かれた10基の前方後円墳による前期古墳群が存在します。
 その中でも特に大きな古墳である7号墳は、柏原市立玉手山公園内にあり、いつでも見学することができますが、そんな7号墳の上に登る階段の横にフェンスで囲まれた石棺(せっかん)と竪穴式石室(たてあなしきせきしつ)があります。
 まず、この石室は7号墳のすぐ北側にあった6号墳のものです。6号墳では2基の竪穴式石室がみつかっていますが、その内残りのよかったほうを移設しています。この石室は未盗掘で、中からは鏡や勾玉(まがたま)など沢山の副葬品(ふくそうひん)が出土しています。
 その移設された石室の横にある石棺は、6号墳の更に北に存在した東ワカ山古墳という古墳でみつかったものです。この古墳は、7世紀初め頃の古墳と考えられ、玉手山丘陵には古墳時代前期の玉手山古墳群以外にも、新しい時期の古墳がいくつか存在したことがわかっています。
 これらの古墳以外にも、残念ながら周辺の開発によって失われた古墳が多数あり、玉手山古墳群としては10基のうち現存するのは6基のみとなっています。
 失われた古墳は戻りませんが、今残る古墳をこれから先にも残していけるよう、市民の皆様にも是非ご協力をお願いします。

移設石室・石棺 ▲移設された石室(手前)と石棺(奥)

(2026年8月号掲載) 

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