1日平均の超過勤務時間は?
|
平成26年6月
|
平成27年1月
|
小学校
|
1時間58分
|
1時間37分
|
中学校
|
3時間16分
|
3時間09分
|
疲労度の調査結果より
関西福祉科学大学に協力する形で、問診票を用いた健康評価と自律神経機能評価、ライフ顕微鏡を用いた客観的な睡眠・覚醒リズム解析による日中の活動量や睡眠効率などの指標についての検討を行っていただきました。
1. 自覚的疲労調査
「身体的疲労」10項目、「精神的疲労」10項目について、問診を行い、全くない(0点)から非常にある(4点)の5段階で点数化し、その合計から評価しました。
|
健常者 |
柏原市教職員 |
総合的疲労度 |
9.3 |
18.9 |
身体的疲労度 |
4.0 |
8.4 |
精神的疲労度 |
5.3 |
10.6 |
2. 自律神経機能評価
自律神経は交感神経系と副交感神経系からなり、疲れてくるとこのバランスが崩れ交感神経が優位になることがわかっている。
指先の脈波を計測し、自律神経のバランスを評価しました。
|
健常者
|
柏原市教職員
|
自律神経バランス
|
-0.031
|
0.152
|
3. 睡眠・覚醒リズム解析
ライフ顕微鏡を3日間装着し、睡眠効率、睡眠時中途覚醒回数などの項目を評価しました。
|
健常者
|
柏原市教職員
|
睡眠効率
|
94.0
|
90.7
|
中途覚醒回数
|
6.5
|
6.5
|
参考
各学校の実情に応じて、会議時間の短縮や効率化、校務分掌の再構築や構成員の精選、目標帰宅時間や定時退勤日の設定、共有フォルダによる文書の一括管理、原則朝練禁止やノー部活動デーの設定など重点目標の設定を行い、超過勤務時間の短縮に取り組んでいます。
しかし、今回の調査より、自覚的な疲労度とともに、相対的な交感神経機能の過緊張状態による自律神経系のバランス異常、睡眠効率の低下という疲弊した状態で勤務している可能性が高いことがわかりました。
また、小学校と中学校で比較すると、中学校の教職員の方が、中途覚醒が少なく、睡眠効率もよい結果となりました。これは、超過勤務時間が長い中学校の教職員ほど、自律神経のバランスが乱れ、それを睡眠で補っているためであると推察されます。
超過勤務時間の短縮に向けた継続した取組みが必要となりますので、保護者、地域の方々のご理解とご協力をお願いします。
参考文献
研究代表 大川尚子 柏原市立小・中学校の教職員に対する健康評価
調査報告書2014